道中総踊りが第60回目を迎えた本年、4年ぶりに真夏の開催となりました。昨年から各部会で協議を重ね、近年の7月、8月が暑いことは承知していましたが、万全の準備で開催することはできないかと意見や暑さ対策のアイデアを出し合い、2月の実行委員会で開催の承認を得ることができました。夏開催に拘りたかった1つの理由があります。それは「天草ほんどハイヤ祭り」「ハイヤ節」「ハイヤのリズム」「唄と地方の演奏」を天草から離れ、帰省している方々にも聴いてもらえるのではないか、感じてもらえるのではないかと考えたからです。お盆前の連休に開催することで「ハイヤ」を家族の話題の1つにしていただけたのではないかと思います。
7月には近年同様に「子ハイヤ」、「花火大会」で多くの人に笑顔と感動を届けることができたと感じています。厳しい環境ではありましたが子ハイヤの給水方法を見直すことで踊りの進行そのままに、スムーズに熱中症対策ができました。子ども達も真剣な眼差しではあるものの、楽しく踊っている様子が伺え、保護者の皆様もお子さんの成長を感じていただけたのではないでしょうか。花火大会では打ち上げ場所の特性(左右の広さ)を活かしたワイドスターマインで今年も迫力満点の打ち上げでした。花火師さん曰く「九州でもトップクラス」のワイドな打ち上げ場所とのことです。今後も更に多くの方に天草の花火大会の魅力を感じていただきたいと思っています。
本年より、天草ほんどハイヤ祭り実行委員会の組織の中に「踊りの競演部会」が発足しました。昨年まで運営していただいた参加団体連絡協議会の皆さまを中心に少しだけ組織改編を行い、初めての体育館での開催を無事に終えることができました。牛深ハイヤ保存会の皆様から大迫力の大漁旗をお貸しいただき、素晴らしいステージで各団体の熱のこもった踊りで会場は熱気に包まれました。
多くのみなさんが天気を心配する中での道中総踊りでしたが、総踊りの日と時間は降水量も少なく、雷注意報も出ませんでした。多くの人の想いは天気にも勝るのだと嬉しさと感動が合わさったような特別な感情で笑顔あふれる国道を眺めていました。「きっと来年も素晴らしい祭りができる」。みなさんがそう感じていただけたと思いますし、運営に携わる私達も来年に向けて進んでいかなければなりません。
結びに、祭りの後の豪雨により被災された関係各所はじめ多くの皆様にお見舞い申し上げますとともに、61回目、新たな祭りのスタートを良いものにすること、天草ほんどハイヤ祭りがこれからも多くの方々に笑顔を与える祭りであることを祈念申し上げ、感謝と御礼にかえさせていただきます。
天草ほんどハイヤ祭り
運営委員長 安田量寛